2つのクラウドソーシング
「仕事を依頼したい人」と「仕事を受けたい」を結び付けるサービス、クラウドソーシング。
このサービスはアメリカが発祥とされておりますが2008年にランサーズが日本初のクラウドソーシングを立ち上げたことで一気にその需要が高まりました。
大企業や官公庁なども利用しており、各メディアにも積極的にアピールしていことから安全性と信頼性も構築され今後益々その働き方も広がりを見せることが予想されます。
さて、そんなクラウドソーシングですが最大の利点はやはり時間と場所を選ばずに仕事ができるということではないでしょうか。
フリーランスの方はもちろん、週末起業として現在のライフスタイルを崩さずに仕事を受注できる仕組みは非常に素晴らしいですよね。
年齢、性別、地域、能力などを問わず、誰もが参加できるスタイルは週末起業に最適なジャンルだと言えます。
しかし最近ではランサーズの他にクラウドワークスと呼ばれるクラウドソーシングが上場したことにより、少々ランサーズの影が薄くなってきたようにも思われます。
とはいえ、国内ではこの2社が独走している状態であることは明確なので今後週末起業としてクラウドソーシングを活用される場合はどちらかのサービス、もしくは両方登録して活動していくことがベースになってくるでしょう。
そこで1つ、大きな疑問が生じます。
「どっちのサイトが稼ぎやすいの?」ってことなんです。
恐らくランサーズもクラウドワークスも試したことがない方はどちらのサイトに登録しようか悩まれると思います。
いやそれ以前に「本当に信用できるサービスなのか?」と躊躇してしまうことでしょう。
今回はランサーズとクラウドワークス、それぞれの特徴を比較していきたいと思います。
ランサーズの特徴
ランサーズは2008年にオープンした国内初のクラウドソーシング。
これまでの依頼総額は2014年の時点でおよそ212億円、そして依頼件数は27万815件となっています。
クライアント数は6万1573社、登録者数はトータル25万人を超える巨大サイトです。
ランサーズを介して仕事をした場合は利用手数料というものが発生し、これは受注した仕事の報酬額によって前後していきます。
例えば20万円以上の案件の場合は手数料5%と負担は少ないですが10万円以下の案件になると20%の手数料が差し引かれる形となります。
登録は18歳以上から可能となっており、法人個人どちらでも利用可能です。
という具合に、この辺りはだいたい基本的なシステムとなっているのですが、ランサーズの最大の特徴は何といっても案件の多さだと思います。
運営歴が長いランサーズは知名度、信頼性、安心感の意味でも群を抜いていますし登録者数もほかのクラウドソーシングとは比較になりません。
高額な案件は登録されてたった数時間後に20人30人の応募者が殺到していることも珍しくありません。
これを読んでいる方はランサーズに登録するのが不安になったかもしれませんが安心してください。
確かに高額案件には応募者が殺到しますが色々と制限付きのものが多いので週末起業としては不向きの案件だったりするんですね。
制限付きというのは具体的に言うと「週3日以上勤務」とか「10時~20時までの間に連絡が取れる方」とか「一週間単位で納品できる方」とか…。
どれもこれも本業を持っている方には厳しい内容ですよね?
この中でも特に多いのが短納期を求められることです。
契約後3日で納品とか翌日納品なんてお仕事も結構ありますから応募する際には納期についてしっかり確認しておくことをおすすめします。
クラウドワークスの特徴
クラウドワークスは2012年から運営を開始したまだ新しいサービスなんですが3年目にして既に上場しているという非常に期待の持てる会社です。
これまでの依頼総額は約67億円。登録者数は2014年の時点で約11万人と言われていますが現在はもっと増えていると思われます。
法人個人問わず登録が可能で年齢は18歳以上からとなっています。
手数料は5%から20%とこの辺りもランサーズと特別変わりはないように見えますね。
上記の点から見てもお分かりの通り、基本的なシステムなどはランサーズとクラウドワークスどちらも同じ構造になっているので「こっちを利用した方がお得!」というのはあまりないと思います。
ではどの点が違ってくるのか?
クラウドワークスの場合、1つの案件に複数の応募者が現れても採用することができます。
つまり1案件に対して1名を採用するという方式ではないんですね。
しかしランサーズの場合は1案件に対して当選される応募者は1名だけなので複数人を採用することができません。
もし複数の人材を確保したい場合は改めて募集するかクライアントが直接依頼をするかのどちらかになります。
この点はクラウドワークスと大きく違うところだと思います。
ランサーズとクラウドワークス、どちらがおすすめ?
これは最近非常によく聞かれる質問です。
結論から言ってしまうと「どちらもあまり大差ない」ということになるんですけど、デザインや仕様、メッセージシステムなど細かな部分で違いがみられるので最終的には「好みと相性」になってくると思います。
例えばランサーズだとメッセージボックスのページをわざわざ開いて返信を書く必要がありますし、案件をチェックする度に新しいページに飛ぶのでどんどんページが増えていくんですね。
細かなことではありますがこういった点も作業を進めていくと次第に無駄なシステムに思えてきますし、仕事の妨げにもなるんです。
その点、クラウドワークスの場合はメッセージ操作、案件の確認なども1つのページから全て行えるので比較的スムーズに作業を進めることができます。
ただ、案件の多さだけで比較すればまだまだランサーズの方が勢いがあるのは確かでしょう。
クラウドワークスはランサーズに比べて案件数は劣るものの、プロ向けの仕事が非常に多い傾向にあります。
またフリーランスとして本格的に活動されている方が大多数を占めていますので、その中で競い合うという厳しさもあるでしょう。
その点ランサーズは初心者向けの案件も比較的多いので週末起業として始めやすいメリットがあります。
迷ったらとりあえずタスク形式からスタートしてみる
ランサーズとクラウドワークスそれぞれの特徴は大まかに理解していただけたと思いますが、実はこのほかにも様々なスタイルのクラウドソーシングがあります。
例えばポイントサイト「げん玉」で知られるリアルワールドが運営する「Crowd」と呼ばれるサービス。
こちらはクライアントと直接やり取りするというより、タスク系の案件が中心なので基本的に表示された入力画面に文字を打ち込んでいくだけの作業となります。
承認されると自動的にお金が振り込まれて後は銀行口座に移すだけというシンプルなサービスです。
募集している案件にわざわざ応募するのが面倒…という方はタスク形式に特化したサイトでお仕事をするのもいいでしょう。
タスク形式は報酬自体は安価ですが自分の好きな時に取り組めるというメリットがあります。
納期やクライアントのメッセージに縛られることもないのでライフスタイルを変える必要もありません。
上記でご紹介したランサーズとクラウドワークスもタスク形式の案件は豊富にありますので仕事に不安があるという方はまずタスク形式からスタートしてみてはいかがでしょうか?