立て続けに2冊目を読破してみました。
カジュアル起業 by 箱田髙樹
本とは全く関係ないですが、著者のお名前の漢字「髙」は、人名には使っていはいけない漢字だと思っていました。
まぁ、他にも使ってはいけない漢字みたいなものはあるのだと思いますが、そういえばだれがチェックするの?みたいなこともあるので、実際問題としてはそのように言われているだけなのかもしれないですね。
さて、本題に戻ります。
前回の読書エントリーのような本とは少し趣向が異なっておりまして、もっと具体的な事例を交えた形でのビジネスを紹介しているような本になります。「週末起業」と「カジュアル起業」は本質的な部分は重なり合っているようなものかもしれませんね。
そのきっかけや、最終的なポイントにたどり着くまでの理由づけなどには大きな違いがありますけど。カジュアル起業の方は、もう少し精神論的な部分が全面に出てきているような印象があります。内容そのものは全く精神論とかではありませんが。
目次は以下。
序章:カジュアル起業が増えている理由
第1章:エゴなエコで社会を変える。アキバのオタクが世界を救う
第2章:土日のカフェでコツコツ始めた、プラモ投稿自慢サイト
第3章:「アメカジ」と「アダルト」のリバーシブルな隠れ家
第4章:栃木の小さな町にある、小さな肉屋はギターショップ!?
第5章:人と人、東京と山形・・・・いろんなスキマを埋める週末限定バー
第6章:街の「軒先」をつなぎあわせ、宝物に変えてみた
第7章:おいしいお茶をいれたいから、軽自動車が茶室になった
第8章:日本一の鉄道模型店の原点は、オトナ買いにあり
本全般にわたって
特に何かのノウハウがあるわけではなく、著者の経験と会ってきた人の中から、カジュアル起業というコンセプトに会うであろう人とビジネスを紹介している本になります。
以前の「週末起業」の本とはことなり、「好き」を極めて自分らしい人生を邁進する姿を打ち出そうとしている印象でしょうか。
そのため、登場していく人達の悲観的なストーリーなどはあまりなく、なんとなく登場人物たちの楽しげな笑顔が想像できてしまうようなストーリー展開になっています。
また、紹介されているビジネスは、現在も生き残っている(ように見える)ものが大半で、カジュアル起業という形で始めたものがしっかりとした法人となっているものもあり、正直な感想としては「うわ~すごいな~」って感じですね。
週末起業と聞いても、どんな風なとっかかりがあったり、テクニカルな話ではない、決意に至るまでの心の動きなどに興味がある人であれば楽しく読めるのではないでしょうか。
また、東北の大震災のタイミングを挟んでの執筆になっています。だからこそ、尊い命が一瞬で失われる経験を見聞きした人達へのメッセージとして、「無駄に出来る時間はない」「笑顔で出来る仕事をしてほしい」といったようなメッセージが含まれているようです。
この本のターゲット
・震災を通して、儚い命を実感し、いつ失われるかわからない人生ならが自分らしく生きたいと思った人達
・週末起業に興味を持っているが何をしたらよいかわからないもののエネルギッシュな人達
まぁ実際には、震災前に書き始めているので、震災の後の…みたいなターゲットは後から生まれているのかもしれません。いや、実際にはそこはターゲットではないのかもしれませんね。いずれにしても自分の力で自分自身が笑顔で仕事ができる環境を作り上げた人達の紹介ですので、色々と希望が持てるような内容の気がします。
結論としては間違いないはず
細かいノウハウやウンチクはない本ですので、逆にすがすがしい感じも受けます。
カジュアル起業で成功している人たちはみんな笑顔。笑顔は、人間の承認欲求を満たされているから。
そんな流れの中で、最終的には単に紹介をしたかったのか、それともカジュアル起業をすべし!という話なのかほんの目的が良くわからなくなってしまったのが正直なところですが、紹介されている8つのケースはどれも興味深く読むことができました。
僕自身が、やろうとしていることよりもそれぞれはやはり事業規模という観点では大きいように感じましたが、目指すべくは当然、成功であり規模も必然的に大きくなるはずなので、それはそれで無理ない形で背中をおされるような感覚を持つことができる本だと思います。
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