中小企業診断士

成長戦略1-1 製品=市場マトリックス

成長戦略1-1 製品=市場マトリックス

製品=市場マトリックスとは

企業戦略上、企業はどんな製品(サービス)でどの市場領域で事業展開をして行くかを決定する必要があります。

企業戦略論(TACの教科書ではなぜか経営戦略論と書いてあります。別の本で戦略経営論もあるのでどっちだ…?みたいな)のアンゾフが考案したもので製品=市場マトリックスを使使い、4つの経営戦略の展開エリアを説明しています。

上記に書いた本はどちらもリンクを入れていません。企業戦略論も戦略経営論も読んだことがない人は読んでみてもよい気もしますが、歴史的背景や概念的な説明が多いので、ほかにもたくさん読むべき本がある中で殊更これらを推奨する必要もないかな、と個人的には思います。

製品=市場マトリックス

               製品(技術)
       既存         新規
市場 既存   市場浸透戦略

既存市場に既存製品を投入しつづけ既存事業のさらなる強化をする(★1)

   製品開発戦略

既存市場に新規製品を投入する戦略で、市場の需要に即した開発をする(★2)

新規   市場開拓戦略

新規市場に既存製品を投入する戦略でエリアや顧客層拡大などによる機械拡大を狙う(★3)

   多角化戦略

新規市場に新規製品を投入する戦略

★1 広告宣伝や価格などのマーケティング要素を有効活用して市場の占有率を拡大する
★2
  1. 新しい機能を付け加えて今までと異なる品質の製品を製造する
  2. 大きさや色の異なる追加機種を開発するなど
★3 既存製品を未開拓の市場(地域や年齢などが異なるターゲット)に展開する

多角化戦略とは

アンゾフは、多角化戦略は新たな製品・市場分野に進出することとしていますが、多角化戦略そのものは市場浸透戦略やその他の拡大戦略(製品開発戦略や市場開拓戦略)と比べるとリスクが高いと言われます。

多角化戦略を展開する5つの理由

では市場浸透戦略、製品開発戦略、市場開拓戦略と比べてもリスクの高い多角化戦略を展開する理由はなぜか。下記の5つが挙げられています。

①組織スラックの活用

企業は、経営活動を通じて絶えず組織スラック(余裕資源)を蓄積しているため、この組織スラックを多角化戦略の為に有効活用できる。

理想論では…と言いたくなる点はありますね。民間の中小企業法人でそのような形で経営できているところはあまりない気もしますが、私の観測可能範囲なだけで全国にはまだまだこういう会社がたくさんある…ってことだろうか。いずれにしても組織スラックがある組織は、それらを活用して多角化戦略をとる選択肢を持っているということで理解しておきます。

②新しい事業分野の認識

外部環境の変化に合わせて、その変化の呼応する形で新しい事業分野を認識した場合に、その分野へ経営資源を投入する

③主力事業の需要停滞

主力事業の需要が停滞する局面、または停滞が見こせる局面に入った際に、新しい事業分野への進出を検討する。

④リスクの分散

多角化戦略を展開することにより、環境の変化などによる一事業の業績悪化を別の事業でカバーすることができる可能性がある。

リスク分散のための多角化戦略は、外部環境(悪材料)が一事業に与えるインパクトが別の事業には同様のインパクトとなっていない前提がある。これは既存事業と新規事業との間に大きな共通項が少ないためで無関連多角化と呼ばれる。

⑤シナジーの追求

多展開する事業間で経営資源の共有や保管によるシナジーを得るには、多角化による新事業の展開が有効。

シナジーを求めた多角化戦略は、既存事業と新事業の資源展開に共通点があるため関連多角化と言われる。

最後に

読み進めていけばいくほど、世の中の実情とはちょっと違うよねって部分はあるのですが学問ってそんなもんだったりもしますよね。

ここで書いてあるようなことだけを論拠に、美しい学歴と経歴の中小企業診断士に「社長、ここはこうするべきです」みたいなこと言ってきたらそれこそワンパンくらわしてしまいそうですけどね…。

前にもどこかでいったような気がしますが、この辺りの理論的な部分とは別にその企業が持っている根本的な問題点とその解決っていう話の理想と現実のギャップをどう埋めることができるかというのは中小企業診断士の資格どうこうよりももっと俗人的な個人の経験と能力に帰属してしまっているのかもしれませんね。